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核家族化や少子化のせいか、最近ペットと暮らす人が増えている。中には表札にペットの名前を入れている人までいる。ペットとうまく暮らすためには家造りにひと工夫が必要だ。
高齢者に人気のあるネコの場合、特にこまやかな配慮がほしい。例えば室内の壁仕上げにクロスは禁物。ネコが爪(つめ)研ぎをするからだ。木を使うにしても横張りが良いだろう。木の繊維が横方向の場合、爪研ぎがしにくく被害にあいにくい。
さらにネコの自由気ままな性格を尊重して、自由に行き来できるドアを設けることも大切だ。ペット先進国のアメリカではホームセンターでネコ専用のドアを売っている。日本でもペットショップで扱うようになってきた。
注意したいのはドアの取り付け位置だ。ネズミやヘビが入ってきては嫌だし、北風が吹き込んできても困る。お勧めは室内からガレージに続くドアに取り付けることだ。ガレージでなくても物置や洗濯干し場など外部と内部をつなぐ半屋内的な空間ならなお良い。そしてその空間にネコのトイレを置いておけば雨の日でもネコは困らず、室内の環境も良好に保てるだろう。
実務者会員 加藤知徳 (加藤建築事務所)
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