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掃除は老若にかかわらず骨が折れる仕事である。特に机やベッドの下などのふき掃除は大変だ。それが大儀のせいで普段はおろそかにし、年末の大掃除に回してしまうところがたくさんあるだろう。そして家具の移動は掃除のときはつきもので、年をとってからは足腰に負担がかかるし、痛めてしまうこともある。
そこで提案したいのがキャスター(脚輪)付きの家具を採用することだ。まず、ひじ掛け付きで4個のキャスターがついたいすはオフィス用として数多くあるので、住まいに合うデザインのものを選択すればよい。掃除機をかける場合も片手でいすを動かしながら、もう一方の手で楽に操作ができる。
2個だけキャスターが付いたテーブルやソファなどは端の方だけ持ち上げ、わずかな力で動かせるので助かる。大きな家具ではベッドや本棚にもキャスターが付いたものがあるが、この場合は固定するためのストッパー付きキャスターを使用するとよい。
移動式家具は必ずしも高齢者だけでなく、だれにでも使いよいユニバーサルデザインの家具といえるかもしれない
実務者会員 永山盛孝 (一級建築士事務所 団設計工房)
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